栄西と建仁寺展

昨日、仕事帰りに東博の「栄西と建仁寺展」見てきました。夜は空いてていいですね。
なかなか気合の入った展示でした。入ってすぐに教科書にも掲載されている栄西禅師の木像。次に建仁寺方丈の四頭茶会の場を再現したコーナー。映像で茶会の様子も放映していたのでわかりやすかった、客が抹茶の粉入りの天目を手に持ち、僧が左手で湯を注ぎ右手で茶を点てる古式。相伴客の茶を点てるのは立ったままでそれをやるんだから、難しそう。客の方も緊張するでしょうね、これは。
再現された方丈を見て「おお、君台観左右帳記!」と思ってしまいました。三幅の掛軸、折卓に胡銅の燭台・花瓶・香炉の三具足。すぐ向かいのケースには、龍泉窯の花瓶や香炉。油滴(九博所蔵品)や鼈盞(三井記念所蔵品)も展示されています。唐物好みの時代の風景です。

ずっと進んで絵画の展示室、今回のメインは展示の最後にあった風神雷神のようですが、個人的には海北友松の七賢図や迫力ある龍の図の方が印象に残りました。しかし龍の髭がどうしてもナマズの髭に見えてしまうのは私だけ? 絶対ナマズを観察して描いてると思うんですが。角の質感は鹿角かな。

妙光寺「印金堂裂帖」も興味深く拝見。なぜこれに気を惹かれたかというと以前、「町人考見録」を調べた時に出てきたのを覚えていたから。糸屋十右衛門の項に、

  西鳴滝に禅院を建立す。今の妙光寺是也。其寺院の内に人麿の尊像を安置し、一宇を立、人丸堂と
  いふ。彼堂の内陣を印金を以て張る。世に鳴滝印金といふ。
                         (岩波書店『日本思想大系59 近世町人思想』所収)

とある、まさにその印金ではないですか。文章だけでは想像しきれなかった実物が目の前にある、というのは感慨深いことです。

「建仁寺ゆかりの名宝」コーナーでは胡銅の三具足、燭台の獅子がなんとも可愛い。狩野派に等伯、蕭白、若冲、芦雪と錚々たるメンバーの絵画を見て、ちょっと異色なのが長崎伝来、清時代の涅槃図。中国絵画にお馴染みの吉祥図案がてんこ盛りでやたらめでたい、中央のお釈迦様も福々しいし集まってる人も何だか楽しそうだ…不思議な涅槃図でした。
奥田潁川、仁阿弥道八の作品群も良かった(エイセンは変換するのにドウハチは変換しないんですね、Windowsにも何か贔屓があるのか?)。道八の山羊の手焙り、いいなぁ。

東博に限らず年々、図録が分厚くなっていくのはどうなんでしょう、内容が充実するのは嬉しいのですが本棚が限界…
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by kyougen-kigyo | 2014-04-19 11:54 | 展覧会


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