吾妻鏡を歩く、大阪編 ~渡辺の津を探して~

大阪一泊旅行してきました。大阪って、乗り換えに使うばかりでちゃんと見たことがなかったんです、学生時代の学会帰りに四天王寺の「極楽の東門」の石鳥居を見た程度で、「大阪に行く」という目的で大阪に行ったことがない。今回の目的は大阪歴史博物館でした。

大阪歴博に行くついでに、前回のブログで出た摂津国渡辺の津を探してきました。『現代語訳吾妻鏡』の注では慎重に「大阪市北区・福島区・東区一帯」とあるのですが、それだとだいぶ広範囲になってしまいます(「東区」って見つからないのですが)。淀川下流域で、新淀川ではない旧河川の方で、埋め立てで海岸線が変わっているから…と地図を見ていてこの辺か?とあたりを付けた所にドンピシャ、「渡辺橋」。地図って楽しい。実際に出掛けていくと方向音痴なんですけどね…
大阪市立東洋陶磁美術館にも行きたかったので、中之島散策ということに。

参考地図→ http://goo.gl/maps/tK90y




散策するにはちょっと(いや、かなり)暑かったのですが。気温37℃の快晴。
とりあえず東洋陶磁美術館で涼んでから。図録ではよく見てましたが、さすがの質・量です。「中国古陶磁清玩」という企画展をやっていたのですが、定窯と景徳鎮窯の白磁の並べ方が良かった、黄色味がかった定窯白磁と青味がかった景徳鎮の青白磁の違いがよくわかります。私が鎌倉でカケラを拾って喜んでいる龍泉窯鎬蓮弁文の碗の完品もあったし、耀州窯の青磁もいいな。自然採光の展示室に青磁も面白い試みです、青磁は光によって見え方に影響を受けやすく人工照明だと白茶けてしまうので。高麗は青磁象嵌がいい。
…青磁好きなので青磁のことばかり書いてますが他にもいろいろ出てますよ。日本陶磁の展示室だけ展示台が低いのは畳に置いた感じを出すためでしょう。確かに、織部の鉢なんか中の文様まで見えて楽しい。市立でこの規模を維持しているのはすごいことだと思う。

美術館で十分に涼んだところで思い切って外へ。古い洋風建築など見ながら渡辺橋に向かいます。もう少し涼しければ快適なお散歩コースですね。
渡辺橋の近くから下流を望む。写ってる橋が渡辺橋。昔はもうすぐそこ海だったんでしょう。
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渡辺橋には石碑があって、「渡辺橋の名前の由来は、現在の天満・天神橋付近の上町台地北端部あたりの渡辺の津と呼ばれていた地名のようである」と書かれていました。天神橋。上流側か。「津」というのは港ですから点ではなく面であったんだと思うけれども、とりあえず天神橋にも行ってみよう。中之島は古そうな橋が多いので、橋巡りも一興。
しかし、一部は首都高下のお江戸日本橋的な状況になってます。これは難波橋。
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天神橋から下流を望む。暑い雰囲気、出てますかね。
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ついでに上流側。ビルの間から少し山が見えてます。ここからこの方向に見える山というと、生駒山? だったら山の向こう側は奈良。
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中之島上流側の端っこ。隅田川の水上バスみたいな平たい船もいました。島の端でUターンしていったので遊覧船でしょうか。
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この近辺で義経や景時が喧嘩しながら出陣準備してたんだな。ちなみに、ここより西、新淀川も越えた方に「大物」の地名があります、義経が頼朝に追われる身となって鎮西に逃げようと出航したのが大物の浦。屋島に向かった時は順風で普通より早く目的地に着きましたが、逃避行の時は逆風に吹き戻されてしまったという話。

そんな平家物語の話も思い出しながら中之島の端で休んで、なんて言うと風流だが木陰に入っても川風が吹いても涼しくない…
翌日は、大阪歴史博物館です。(次回へつづく)
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by kyougen-kigyo | 2013-08-15 19:29 | 考察編


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